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松江支部4月例会

「挑戦し続ける経営」

~三度の経営危機を乗り越えて新規事業に立ち向かう経営者の覚悟~

開催日程:2014年4月8日


4月例会案内

報告者:柏井 光 氏     株式会社メリット 代表取締役

<内容>
出版を中心に事業展開されている(株)メリットの柏井氏は、まず幼少時代から会社員時代を振り返ることで、現在の理念や事業展開に至る道筋を説明いただいた。そこには、家の手伝いやアルバイトなどから、幼いころより欲しい物を手にするためにはお金が必要で、そのためには働くことや工夫をすること、またサラリーマン時代の中で、ユーザーやお客様満足を具現化することや、新たなビジネスチャンスのきっかけを得られた。お客様ニーズに応える形で、求人チラシの発行で平成3年創業。その後、バブル崩壊に併せての広告縮小の影響で1回目の経営危機が訪れる。このときは大型商業施設の開店に伴う求人需要増に救われる。これを機に、事業の柱を増やすことによる危機回避と、地域活性=広報需要増を体感され、タウン情報誌の発行を決意。2回目の経営危機は、意を決して発行したタウン情報誌の赤字による銀行からの借入ストップで、銀行からのタウン情報誌事業の中止を求められたが固辞。地域における自らの役割を再考し、商品リニューアルや新たな取り組みを進める。そして2010年のリーマンショックにより最大の危機が訪れる。この時は営業所閉鎖や希望退職、出向などの対応と、今一度の商品リニューアルと、3本目の事業の柱の構築を進める中で、現在は安定的売上・利益を確保し、「地域・消費者・メリット、三方善し」をテーマに挑戦を続ける。 ※討論テーマ「危機を迎えたときに経営者はどうあるべきか(社員に対してどうあるべきか)」

<感想>
とりわけ印象的であったのが、経営危機の際に敢えて攻めに転じる姿勢でした。心理的には削減意識が高まるであろうタイミングで、むしろ新たな売上を生み出すための投資を行い、現状商品もクライアントやユーザーに最小限の影響に留めるリニューアルという形で対応策を講じる部分は、これからの事業継続と社会的役割を踏まえた決断(覚悟)を感じました。また、次第に自社商品の社会的影響力の大きさに気付かれ、心から地域の発展を望むようになった点などは、創業当初からの「地域・消費者・メリット、三方善し」と自然にかみ合っている点は、幾多の経営危機や迷いの際にも、柏井氏はもとより社員の方々の大きな支えになったのではないかと思われました。グループ討論においても、テーマの「危機の際の経営者として取るべき行動」についての話で、「まず誰よりもその危機を受け止める」そして「行動を示す(実行する)」そして「どのようにスタッフに伝え・どのように盛り上げていくか」について様々な意見交換ができました。最後に、参加者数50名・8グループという、期待度の高さと、討論の盛り上がりが見受けられた例会でした。


稲田 琢

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