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出雲支部
2月例会

できない理由は考えない!どん底から1年で奇跡の会社再建

~債務超過・社員の笑顔が無い会社を、入社4年目の経営者が変えた~

開催日程:2014年2月7日


報告者:小山 久紀 氏     協栄金属工業株式会社 代表取締役

<報告>
出雲支部2月例会は、雲南地区会メンバーであり、大阪同友会にも所属しておられる、協栄金属工業株式会社の小山社長より 「できない理由は考えない!どん底から1年で奇跡の会社再建」~債務超過・社員の笑顔が無い会社を、入社4年目の経営者が変えた~ とのタイトルでご報告いただいた。今回の参加者数は120名と、島根同友会の例会での過去最高参加者であった。
<内容>
大赤字、多額の借金、債務超過、30人以上もの社員をリストラ。社員の顔からは笑顔が消え、口数も少なくなり、みんな下を向いて歩くようになっていた会社。そんな時、入社4年目の小山氏は会社オーナーから「社長になってくれ」と要請されます。苦悩の中、ふと深夜に会社に立ち寄った時に目に入った光景は、納期に間に合わせるために頑張ってくれている社員たちの姿。その時小山氏は「絶対に、この人達を幸
せにしたい。この会社にいて良かったと思われる会社にしたい」と強く思い、社長就任を引き受けられます。それから大改革を行い、わずか就任1年目で営業黒字を達成。今年度は、直近23年間での最高益を確保する見通しとなるまで業績をV字回復させられた。その要因として、小山氏は「できない理由は考えない」という今までの常識にとらわれない徹底した実践を行ったこと、そして元々社員が持っていた力を引
き出し、自主的に行動できる会社環境を作り上げたこと、社長と幹部が経営の目的を何時間も話し合い、「社員の幸せ」という目的を達成するための経営指針を社内に浸透させたことと報告された。
グループ討論では、 「今、会社(あなた自身)は何をしますか?」というテーマで、これから自分がどう変わって行くか、また、何をやるかという決意を「やりますけんねカード」に記入し、グループ内で発表を行った。
<感想>
・経営幹部との徹底した話し合いで、会社の目的を共有する小山社長は、経営者となってまず幹部社員と「会社の目的とは何か?」を話し合いました。そして出た結論が「会社の看板を残すことが目的ではない、社員の幸せが会社の目的」でした。そして小山社長は社員に向かって「もう二度とリストラはしない」と約束をされます。経営者と幹部が共通の目的を持ち、想いを発信し続けられたからこそ、社内もスピーディーに変わっていけたのだと思います。私は同友会や他の会でも役員を仰せつかってますが、果たしてその会の代表者や、上役にあたる方と、そんなに積極的にコミュニケーションがとれていたか?全く出来ておりませんでした。だから自分の周りには会の考えがあまり浸透していないのだと気付きました。
・経営者の覚悟と、実践力
小山社長は勉強熱心で、毎月の大阪同友会の例会にはフル参加、そして島根同友会の各地の例会にも積極的に参加しておられます。そして、「良い!」と思ったことは、即実践されるそうです。私もほとんどの例会に参加してますが、実践が伴っていません。ここが大きな違いであると感じました。どんなに良いことを知っていても、実践しなければ知らないとの同じ。「優れた経営者」は、例外なく「実践者」であると言え
ます。小山社長は、「協栄金属工業の社長の任期は2年なので、サラリーマン社長である自分は結果を出し続けなければならない」と報告されました。その経営者としての覚悟「志」がまだ自分には全然足りてないと感じました。
・経営者の仕事は、会社の経営である。
私も含めてプレイングマネージャーの多い島根同友会ですが、何でも自分でやっていると目先の仕事に追われて、会社の将来のことに目が向かなくなります。自分だけが食っていければそれでいいのですが、雇用を維持し、会社を維持発展させていくには、やはり「経営者としての仕事」をやっていかなくてはなりません。野球で言えば、監督、ピッチャー、キャッチャーとみんな必要で役割があるのです。経営者の役
割とは何か?をもう一度見つめ直し、共通の目的に向かって進む会社組織を作っていきたいと感じました。


西森 靖

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